足立朝日

　実話をもとにした松山三四朗の小説「ワインガール」（ポプラ社刊）を原作として誕生した、舞台「ワインガールズ」が４月26日から５月２日までシアター１０１０で上演され、人々を感動の嵐に巻き込んだ。戦争を知らない高校生たちが醸造する上質な「塩尻ワイン」の始まりは、太平洋戦争に起因している。その中でワイン醸造に人生を懸けた先人たちの想いが、現代の高校生醸造家に脈々と受け継がれ、その芳醇な香りと味が多くの人々を魅了している。
　今回、同作品を上演するにあたり、ワインを取り扱う千住の８店舗がタイアップした。その中の４店舗「だいにんぐZaPot」「カフェ寛味堂」「Cafeわかば堂」「北千住ひつじ肉の店OZ」で、実際に塩尻ワインを堪能できる（写真参照）。
　「カフェ寛味堂」「Cafeわかば堂」を経営する㈱明珠の島川和己代表取締役は、次のように想いを語った。「『ワインガールズ』終演後に、塩尻ワインを求めて何人もの方々が来店された。現在も、メニューに赤白３種類ずつ載せて提供している。塩尻でワインを造っていることを知らなかったので、今回のタイアップにあたり、実際に塩尻のワイナリーを訪ねた。クオリティーがとても高く、国産ワインの良さを改めて感じた。このタイアップが無ければ塩尻に行くことはなかったと思うので、とても良いきっかけをいただいて感謝している。多くの方々に塩尻ワインの美味しさを知っていただけるとうれしい」
　高校生のワイン醸造家たちは、20歳のお祝いで初めて試飲を許される。その感動を、ぜひ千住で共有を！