足立朝日

アイヌ民族と文化知って 先住民族アイヌからのメッセージin足立

掲載:2008年8月5日号
◆◇アイヌ民族と文化知って
先住民族アイヌからのメッセージin足立
イタリアTVも取材

  アイヌ民族と文化について、ひとりでも多くのひとに知ってもらおうと6月25日~27日まで、庁舎アトリウムで「先住民族アイヌからのメッセージin足立」が開かれた。会場にはアイヌ文様刺繍の作品や、写真家・宇井眞紀子氏の写真、アイヌ民族の歴史と文化・先住民族の権利に関する国連宣言などがパネル展示された。区役所を訪れた多くの人が足を止め作品に魅入った。


作品を展示した北原さん、丸子さん、弓野さん

 アイヌ民族独特のアイヌ文様は、成長するまでに男女とも修得する。着物はすべて手作りで完成するのにおよそ1年ほどかかるという。関東ウタリ会の丸子美記子会長は、友人の息子さんが7月6日に札幌で開かれた『アイヌ民族サミット』で着物を着たいと頼まれ、徹夜を続け2カ月ほどで製作した作品も展示された。
また、25日はイタリアTVのSKY・TG24の極東特派員ピオ・デミリア氏が取材に訪れた。昨年の国連採択の『先住民族の権利宣言』、6月6日の『日本の国会でのアイヌ民族先住民決議』、『アイヌ民族サミット』に関連した取材という。
デミリオ氏は丸子会長に「日本政府は昔、強く先住民族はいないと発表したが、先住民決議が出たあとはどうか。一番残念なことは。今と昔のアイヌ事情はどうか」など質問した。丸子会長は「生活はよくはなったが民族的には変わっていない。建前だけの決議では困る。日本政府はよく考えてほしい」と答えた。イタリアでは北方領土をめぐる政治的な問題も報道されているという。


インタビューされる丸子さんたち