足立朝日

死ぬまで忘れない 原爆・平和・戦争を考える 原爆被害者の会

掲載:2008年9月20日号
◆◇死ぬまで忘れない 原爆・平和・戦争を考える
原爆被害者の会

 「原爆・平和・戦争を考える展示会」が8月5日~8日、区役所アトリウムで開かれた。足立区原爆被害者の会(足友会・野口和代会長)主催。
  入口には、長崎と広島に投下された2種類の原爆を模った実物大の紙型が展示され、被害の写真や被爆者が描いた絵など当時の状況を生々しく伝える資料に、多くの人たちが足を止めた。
  次世代への「遺言」として同会が製作している被爆者の証言のDVDも、アニメなどとともに連日上映された。
 6日には区内の被爆者3人が、直接証言。追加席が出るなど、予想を超える約60人が集まった。 「雷様が100ぐらい集まったように山が光った」という投下の瞬間や、直後の町の光景など、悲惨な記憶と今も残る心の傷が、とつとつと語られた。
 証言者の1人、鈴木末治さんは、「死ぬまで忘れない。あんな人類を壊す兵器を、1発でも持っている国がないような世の中にしよう。平和な日本、戦争をしない日本を守っていくよう切に願っている」と訴えた。
  その後の原爆詩や手記の朗読では、小学生など希望者4人が参加した。野口会長は「核については学校でも教えず、意識があまりに低い。少しずつ浸透していけば」と話す。


被害者の体験談に耳を傾ける
小学生の姿もあった