足立朝日

区総合防災訓練 河川敷に避難所模型を設置

掲載:2008年10月5日号
◆◇区総合防災訓練
河川敷に避難所模型を設置

 区総合防災訓練が9月7日、M7・3の大地震が発生したとの想定で、荒川河川敷・日ノ出町緑地で行われた。
 初の試みの一つは、地域住民を中心としたバケツリレーなどの初期活動から、防災関係機関を中心とした作業、復旧活動など、時系列に沿った内容。これまでの訓練では第一次避難所は実際の学校を使っていたが、今回は河川敷に避難所模型を設置した。
 要援護者を一次避難所から二次避難所に搬送する訓練も、初めて行われた。知的障害者などの親で作る「手をつなぐ親の会」と「ろう者協会」のメンバーが参加。区と災害協定を結んでいる「NPO法人足立区ろう者福祉推進合同委員会」の、手話通訳4人が、サポートした。
 ろう者協会の加藤仁志会長は「通訳がいないと生活は困難。今回参加できたのは第一歩」と評価。参加した会員から「地震の時、耳からの情報ばかりなので、どうしたらいいか困る」と不安を訴える声もあった。
 このほか警察、消防、自衛隊が連携してヘリコプターによる訓練を実施。救助隊員と警備犬がヘリから降下し、倒壊建物から被災者の捜索に当たるなどした。 23区初の国交省の船舶を使った自衛隊の上陸訓練もあり、緊張感のある内容となった。


要救助者をヘリで救出