足立朝日

足立さくら会 高次脳機能障害に理解を

掲載:2008年10月20日号
◆◇足立さくら会
高次脳機能障害に理解を


 高次脳機能障害者と家族の会「足立さくら会」(渕脇美佐子代表)が9月21日、竹の塚地域学習センターで初のコンサートを開いた。
  高次脳機能障害とは交通事故や脳卒中などで脳に損傷を受けたことで起こる後遺症の一つで、記憶障害、遂行機能障害、失語症、判断力の低下、感情のコントロール障害など、個々で症状や程度が異なる。
 医師の理解不足や、外見上は障害が目立たず本人も自覚がないことなどから、家族や周囲の人も理解できず、苦しんでいることが多い。区内に安定した活動の場がないことから、平成13年に会を発足。昨年企業の支援を得て拠点「ピア・さくら」を開設し、押し花作りなどの活動している。
  渕脇代表は「自動車や水の事故など様々あり、退院して安心、と思った家族に降りかかってくる。この障害の人はちょっとしたサポートで、できることが広がる。ぜひ一人でも多くの人に知ってもらい、サポートしてもらえれば」と呼びかけた。
 第1部は医学博士の坂爪一幸教授が講演。高次脳機能障害者の心の反応や苦しみについて、わかりやすく説いた。2部のコンサートでは歌声サークル・ひまわりなどが歌と演奏を披露。障害者となった夫へのメッセージの朗読もあり、心に訴えかけるあたたかいステージとなった。

●さくら会主催「はぐくみ」連続講座・第1回
【日時】10月25日(土)午後1時~4時
【場所】ギャラクシティ3階会議室
【内容】高次脳機能障害者への支援~手帳制度利用と相談窓口について~
【問合せ】Tel3849・5024足立さくら会、HP=www.sepia.dti.ne.jp/adatisakurakai/


渕脇代表が、ピア・さくらでの
活動をスライドで紹介