足立朝日

せいかつ安全学

掲載:2008年10月20日号
◆◇せいかつ安全学

参考文献「家庭の安全・安心くらしの危機管理マニュアル」(全国危険物安全協会)、電力中央研究所HP

 日本で毎年20人ほどの人が雷で死亡しています。
 雷は高いところに落ちる性質があるので、周囲に建物がない場所で雷に遭遇したら、足を閉じてしゃがみ、身を低くします。高い木には落雷しやすいので、4 メートル以内には近づかないこと。人間は気よりも電気が通りやすいので、気から人間に雷が飛び込む、「側撃」という現象が起こる危険があるからです。家の軒先なども同様です。
 金属類が雷を引き寄せるということはありませんし、逆に、ゴム長靴やレインコートなどの絶縁体を身につけていても、雷から身を守る効果はありません。金属か絶縁体かに関係なく、高いものに落雷しやすいのです。また、細長い棒状のものは危険なので、傘やゴルフクラブ、釣りざおなどは、体から離して地面に寝かせます。
 建物や車の中は、外よりは安全です。ただし、建物に落雷すると、雷の電流が電線を伝って屋内に侵入してくることがあります。室内にいても、電気器具や壁などから1メートル以上は離れましょう。激しい雷の場合、電気製品が故障・破損する危険もあるのでコンセントから抜いておくこと。また、電流が水道管を伝わり感電することもあるので、入浴はやめ、炊事や洗濯も控えましょう。