足立朝日

令和8年度「しょうぶまつり」 俳句教室 受賞作品決まる

掲載:2026年9月5日号
 6月6日~7日にしょうぶ沼公園で開催された「しょうぶまつり」では、多くの人が公園を訪れスタンプラリーや模擬店、ワークショップなど様々なイベントを楽しんだ。そこで行われた俳句教室で集まった351句の中から、足立俳句連盟が吟選し、受賞作品が決定した。
 一般の部、中学生以下の部ともに特選2句、入選5句、特別賞5句ずつ選ばれた。受賞作品と受賞者は以下の通り(敬称略)。
◆一般の部
【特選】
▽人に表情 花に表情 花しょうぶ(石村真帆)
※評=作者は「紅」「紫」「白」の花菖蒲のひとつひとつに異なる表情を見てとったのであろう。「人に表情があるように花にも表情がある」という借辞に説得力がある。「人」「表情」「花」というハ行の文字を重ねてリズムのいい一句に仕立てている。
▽花菖蒲 私も賑わいの 一人(重本誠子)
※評=6月6日の「しょうぶ沼」は好天に恵まれた一日だった。大勢の人で賑わう池畔を歩いていて、自分もその群衆の中の一人であることに気づく。面(景色)から点(心情)に視点を移した巧みな一句である。
【入選】
▽花しょうぶ 水面を走る 黒き影(阿部純子)
▽菖蒲田に 朝の日差しの こぼれけり(小澤よしえ)
▽ブラウスは 昭和の形見 花菖蒲(建部和香子)
▽もうすぐ転勤 夫婦で愛でる 花しょうぶ(田中淳子)
▽花菖蒲 染まり切らざる 十八の色(新野太陽)
【特別賞】
▽切れ長の 黄のアイライン 花しょうぶ(まつゆき綾)
▽花菖蒲 江戸の名残の 艶やかさ(佐渡茂)
▽花菖蒲 おなかいっぱい 友いっぱい(仲山知世)
▽お茶席の 優雅な主役 はなしょうぶ(原田俊夫)
▽花菖蒲 あめの匂ひを まとはせて(平井智子)
◆中学生以下の部
【特選】
▽理科のじっけん 花しょうぶ そだててる(何祈惠)
※評=「しょうぶ沼」の花を見ながら学校で育てている「花しょうぶ」のことを想い出したのであろう。俳句の形は5・7・5が一般的だが、この句は7・5・5で構成されている破調の一句。結果として大人の雰囲気のある一句となっている。
▽はなしょうぶ かぞくみんなの おもいでに(まえかわりな)
※評=家族そろって「しょうぶ沼」に来たのであろう。親たちが抹茶を呑みながら花を愛でている間に、子供たちはザリガニ取りをしているのかもしれない。家族の一人一人がそれぞれの休日を楽しんでいることが伝わってくる楽しい一句。
【入選】
▽しょうぶ沼 おなかすいたよ パンちょうだい(飯田宗誠)
▽たいように 水がひかるよ 花しょうぶ(小野彰人)
▽6月の くもりのおおい 日よう日(齋藤光汰)
▽ザリガニが あっとおどろく 花しょうぶ(藤田麻那)
▽つゆぐもり あめのにおいだ ふるのかな(栁内梨那)
【特別賞】
▽花しょうぶ 笑顔の花を 咲かせてる(揖澤衣凛)
▽花しょうぶ 色んな色が 仲良しだ(窪田桃花)
▽はなしょうぶ おたまじゃくしも ながめてた(濱口侑汰)
▽サファイアを 混ぜたもようだ 花しょうぶ(米原綾汰)
▽ねこといぬ しょうぶにまけず るんるんだ(李佳穎)
◆選者吟
▽菖蒲田の てつぺんにある 矜持かな(矢作十志夫・足立俳句連盟会長)


しょうぶ沼公園の花菖蒲