足立朝日

平均気温2~3℃上昇で世界危機 区内の取り組み発表 温暖化防止区民会議

掲載:2008年11月20日号
◆◇平均気温2~3℃上昇で世界危機
区内の取り組み発表 温暖化防止区民会議

 温暖化防止区民会議が10月19日、庁舎ホールで開かれた。
  6月にツバル国副首相を招いて「環境サミットin足立」を開催したが、今回はそれを引き継ぐ形。
 同サミットでパネリストを務めた、国立環境研究所地球環境研究センターの野尻幸宏副センター長が、「どうやって減らせば良いでしょうか。私たちの生活から出る二酸化炭素」のテーマで基調講演した。野尻氏は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の07年評価報告書の執筆に携わり、現在は日本の温室効果ガス排出量統計作成の責任者でもある。
 野尻氏によると、今後30~50年の排出量が次世代を左右。平均気温が2~3℃上がると世界全体が危ないという。現在は家庭からの排出量が多く、増加は 90年から。87年の排出量まで減らすことが必要で、「風呂にお湯をためるのは3日に1回、暖房便座のトイレは1カ所にする」など家庭での工夫を呼びかけた。
 続いて、区内で温暖化防止の取り組みをしている6人が発表。東綾瀬中学校1年の小林正嗣くんは、ペットボトルを水筒代わりにしていること、テレビは見たい時だけ、冷房も勉強の時だけつける、など取り組みの内容を紹介。「地球は今大変なことになっている。これからも続けていきたい」と話した。
アルミ缶回収やキッズISOなどに取り組んでいる古千谷小学校、区女性団体連合会(エコたわし活用)、足立つくし幼稚園(太陽光発電システム導入)、足立成和信用金庫(エコ定期)、㈱丸井グループ(レジ袋削減)がそれぞれ発表し、来場者と意見を交わした。

温暖化防止の取り組みを発表した小林くん