足立朝日

キッズぱれっと 事業の意義と内容学ぶ

掲載:2008年11月5日号
 足立区が進めている放課後子ども教室・キッズぱれっと。子どもに遊び場を提供するもので、小学校の施設を使って地域が運営する。昨年から各小学校に順次開設されているが、地域には戸惑いの声もある。
  事業の意義と内容を学ぼうと、学習会が10月3日夜、六月中学校(池田敦彦校長)で開かれた。
主催は3校の開かれた学校づくり協議会、中島根小学校(櫻井忠義会長)、保木間小学校(澤田榮介会長)、六月中学校(芦川一男会長)。3協議会は6年にわたって異色の連携活動をしており、日頃から地域による子ども教育に熱心に取り組んでいる。
 この日も協議会メンバーをはじめ、各校のPTAや近隣小中学校の校長ら100人以上が出席。芦川会長が「民生、地区対など全部顔ぶれは同じ。キッズぱれっともと言うなら、詳しく知りたい」と開催の主旨を述べた。

  齋藤幸枝教育長が「足立区の考える家庭教育の理念とキッズばれっとの可能性」のテーマで基調講演。「子どもたちが昔よりうまく育っていない。『生き抜く力』を育てることが区のテーマ」と話した。
 足立区の子どもは外で元気に遊んでいることから、学力は低くても体力はあると思われているが、実は都の平均より低いという。中には、走り幅跳びの踏み切り方がわからない子も。「こういう動作は、遊びの中で習得しているはずのもの。学力をつけるためには生活習慣が大事。体を動かして遊ぶことで早く寝るようになり、体力も付く」と遊びの場の必要性を述べるとともに、子どもを預かることへの不安に対しては、最終責任を教育委員会が取ると明言した。
  続いて、昨年度にスタ
ートした高野小学校キッズぱれっとの実行委員会の代表が、運営上の工夫や、子どもたちの変化と親の反応などを報告。異年齢や支援学級の子が一緒に遊ぶようになったことや、「ボール投げが苦手だった子が上手になり、毎日楽しそうに帰ってくるようになった」「早寝できるようになった」など親の声を紹介した。
3協議会や各校のPTA、 近隣小中学校の校長らが出席した
3協議会や各校のPTA、
近隣小中学校の校長らが出席した