足立朝日

目を輝かせ夢中 稲の脱穀と縄作り

掲載:2008年11月5日号
 舎人第一小学校(森島良洋校長)の5年生が10月3日、稲の脱穀と縄作りを体験した。指導したのは、稲作から面倒を見てきた学校づくり協議会会長の及川敏明さんと、相談役の大熊久三郎さん。
  稲は子どもたちが屋上で田植えをし、水やりや草取りなどをして9月に刈り取ったもの。今年は豊作で、15㎏ほどの収穫が見込めそうだという。
  脱穀には昔ながらの千歯扱ぎを使用。大熊さんが提供し、及川さんが修理した。歯と歯の間に稲穂の束を通すことで、籾が穂からこぼれて落ちる仕組みになっている。

 量が多すぎて稲穂が抜けなかったり、逆に少なくてうまく差し込めなかったりと、子どもたちは四苦八苦の様子。「簡単なときもあったんだけど、引っかかるときもあった。籾がパラパラ落ちて面白い」と、笑顔がこぼれた。
  脱穀した後の稲は「かけや」という槌状の道具で叩いて柔らかくして、縄作りに。舎人で生まれ育ったという青木種吉さん(89)と平柳せつさん(84)が指導した。
  「昔はみんなやったが、今は2人しか出来る人はいない」(青木さん)という。重いかけやを何度も振り下ろすのは重労働で、子どもたちは「めっちゃ疲れる」。
  縄を編む作業は初心者には難しいが、うまく編み上げて平柳さんを驚かせる子も。誰もが目を輝かせ、夢中で作業をする姿が見られた。
昔ながらの千歯扱ぎで脱穀を体験
昔ながらの千歯扱ぎで脱穀を体験