足立朝日

足立学園 受験生をサポート

掲載:2009年2月20日号
 1月22日に行われた足立学園高校の入試で、学校側の機転が受験生たちを温かくサポートする一幕があった。
 この日午前9時半頃、人身事故により東武線がストップ。9時開始予定の試験を1時間遅らせるアクシデントとなった。

 本来12時50分の終了時間が2時近くになるため、学校側が真っ先に考えたのが「受験生たちが途中でお腹を空かしてしまう」。急遽おむすびを配ることにしたが、600個の急な注文を受けられる店は見つからなかった。
 その時、名乗りを上げたのが地元の学園通り商店街にあるスーパー田中。同商店街の理事長でもある田中彰会長が、事情を聞きつけ協力。3時間目終了の12時40分までに、お茶のペットボトルとおむすびが用意され、全受験生に配られた。
 翌日、受験生の母親から「朝も緊張であまり食べられず心配していた。このような学校に子どもを預けたい」と綴った手紙が届くなど保護者から感謝が多数寄せられた。
 「手紙をいただいたことは本当にうれしい。地域のお店に本当に感謝している」と都築信二事務長は顔をほころばせる。日頃からの地域と学校の信頼関係が、受験生たちを支える手となった。