足立朝日

住宅用火災警報器の種類 環境や予算に合わせて選ぼう

掲載:2009年3月5日号
警報器の種類
 基本的に、煙を感知する「煙式」と熱を感知する「熱式」の2種類があり、火災発生を「警報音」か「音声」で知らせてくれる。ガス漏れを知らせてくれる複合型もある。 台所など煙が出る場所は「熱式」を、それ以外の場所は火災をより早く感知する「煙式」が良い。
 「警報音」と「音声」はどちらがいいのだろうか。消防用設備を扱う㈱スエヒロ(道畑昇社長)の道畑仁志常務に聞くと、価格は警報音タイプよりやや高いが音声タイプがオススメという。
 今の住宅には電子音を出す家電がたくさんあり、火災発生を知らせる警報音が鳴っても、何の音かわからない可能性がある。「取り付けてから何年も経って警報器の存在を忘れた頃に火災が起きたら、警報音だとすぐには気付きにくい」と道畑常務。その点、音声タイプは「火事です!」と言葉で教えてくれる。また、電池切れの合図も電子音で知らせる警報音式と違って、音声式は「電池がなくなります」と案内してくれる。
 警報器同士が無線で繋がっているものもある。別室で起きた火災も、他の部屋の全ての警報器が教えてくれるので安心だ。このほか、電池方式とコンセント方式、耳の不自由な人のために光で知らせるものなどがあるので、生活環境や予算に合わせて選ぼう。
 価格は3000円台~1万円以上と様々。防災設備取り扱い店や家電量販店、ホームセンターなどで購入できる。
 町会・自治会単位での一括購入も手だ。まとめて買えば1台が安くなり、悪質販売を防げて、まち全体の安全向上に繋がる。

悪質販売に注意
高額なものや品質の悪いものを買わされないよう気をつけよう。「消防署から来た」などと偽るケースが目立つ。区や消防署員が直接販売したり依頼することはない。万が一、被害に遭ってしまったら、クーリング・オフ制度を使って解約し、近くの消防署に連絡しよう。

給付設置事業
 足立区では65歳以上の一人暮らし、高齢者・障害者のみの世帯などに対し、1世帯につき1台、給付する事業を行っている(都営住宅などの公的住宅、平成16年10月以降建築の住宅は除く)。自己負担額は648円で済む。ただし給付は1台のみなので、他の部屋は自費で設置する必要がある。
 給付設置は申請書を提出後、2~3カ月かかる。
問合せ ☎3880・5257区福祉部高齢サービス課在宅支援係

写真=煙式と熱式がある
写真=電子音と音声、光で知らせるものも