自殺を未然に防ぐためのゲートキーパーフォロー研修が2月26日、中央本町保健総合センターで行われた。区衛生部主催。
ゲートキーパーとは自殺のサインに気付き、見守りや専門相談機関に繋ぐ人材のこと。足立区では昨年11・12月、区民に接する機会の多い担当窓口の職員約100人を対象に研修を行った。23区初の試み。今回は一歩進んで具体的な相談技法を学ぶもので、約40人が参加した。
講師はNPO法人国際ビフレンダーズ日本支部・東京自殺防止センター創設者の西原由記子氏。西原氏は数多くの相談経験を語り、自殺を思いとどまった相談者の「第三者に無条件・無批判で聞いてもらうことで、自分の整理ができた」という言葉を紹介。怖いかもしれないが、相手の死にたいという気持ちも含めて受け入れ、批判やアドバイスをせずに耳を傾けることが大切、と説いた。
講義後は5~6人1チームで、相談者(コーラー)、相談員、オブザーバーの役に分かれて、電話相談のロールプレイを行った。コーラー役だけが相談内容を知らされ、台本のないリアルな相談が進行。夫のパチンコによる借金で悩む主婦や仕事が上手く行かない中間管理職など、相談内容は様々。それぞれの立場で、思うようにやりとりできないもどかしさや無力感などを体験した。
コーラー役からは「アドバイスはわかるけど、自分はダメなんだ、という気持ちを聞いて欲しいのに」との不満や、「声がやわらかく聞いてくれたので、やっと最後で原因を話せた」という安堵の感想も。相談員からは「相手の沈黙を待ったり、言葉を引き出す難しさを感じた」「自分も一緒に悩むタイプなので、一緒に沈んでしまった」など、想像以上の難しさを実感する声が多く聞かれた。
写真=自殺の悩み相談をロールプレイで体験した
ゲートキーパーとは自殺のサインに気付き、見守りや専門相談機関に繋ぐ人材のこと。足立区では昨年11・12月、区民に接する機会の多い担当窓口の職員約100人を対象に研修を行った。23区初の試み。今回は一歩進んで具体的な相談技法を学ぶもので、約40人が参加した。

講義後は5~6人1チームで、相談者(コーラー)、相談員、オブザーバーの役に分かれて、電話相談のロールプレイを行った。コーラー役だけが相談内容を知らされ、台本のないリアルな相談が進行。夫のパチンコによる借金で悩む主婦や仕事が上手く行かない中間管理職など、相談内容は様々。それぞれの立場で、思うようにやりとりできないもどかしさや無力感などを体験した。
コーラー役からは「アドバイスはわかるけど、自分はダメなんだ、という気持ちを聞いて欲しいのに」との不満や、「声がやわらかく聞いてくれたので、やっと最後で原因を話せた」という安堵の感想も。相談員からは「相手の沈黙を待ったり、言葉を引き出す難しさを感じた」「自分も一緒に悩むタイプなので、一緒に沈んでしまった」など、想像以上の難しさを実感する声が多く聞かれた。
写真=自殺の悩み相談をロールプレイで体験した