足立朝日

花畑川を元気におよぐ鯉幟  地域と自然を愛する神明美化グループが飾る

掲載:2009年4月20日号
 綾瀬川と花畑川が合う月見橋そばの川の上を鯉幟が泳いでいる。
 この鯉幟は、地域が元気になるようにと「神明美化グループ」(遠田明子代表)のみなさんが飾っているもの。同グループは、平成11年に結成され、味気ないコンクリートで固められた綾瀬川の高速道路下などを緑化して、人の憩える場所にしようと活動している。

 月見橋は、すぐそばに第十三中学校もあるため、通学の子どもたちや地域の人たちが多く利用するところ。明子さんらは、垳川や花畑川の浄化活動をしたり、橋のまわりに花を植えたりして、地域の人が少しでも憩えるように自分たちの手で整備し管理している。第2、第4日曜日は朝8時から1時間ほど花畑川から垳川までの歩道の清掃も行う。
 明子さんは、神明1丁目に4代続く「岡根屋酒店」の奥さん。ご主人の裕 (ひろよし)さんは「川はコンクリートで固めると汚くなる。せっかく自然があるのに生かして」と話す。自然と地域を愛する思いで街づくりの活動をしている。
 花畑川は土日は近隣以外の釣り人も多く、子どもたちも大人と触れあう機会も多い。東京の中でもゆっくりと時間の流れる場所だ。明子さんの願いは、川の両側に河津桜を植えること。「神明美化グループは、河津桜のように1カ月咲き続ける頑張る体力のあるグループ」と元気に話す。
また、月夜に月見橋から花畑川を眺めると、川面に月がうつって風情がある。今は鯉幟が月夜を泳いでいるように見えるも……。

写真上=花畑川の上を元気に泳ぐ鯉幟
写真下=月見橋横の手作りの花壇