足立朝日

念願の桜の名所復活に向けて 江北の五色桜資料展示室開設 

掲載:2009年4月20日号
 「江北の五色桜資料展示室」が都市農業公園・工房棟にオープンした。
 五色桜復活を願って活動している「江北の歴史を伝える会」(浅香孝子会長)をはじめ、かねてよりの地域の熱い要望で、ようやく実現したもの。

 3月29日の開所式には近藤やよい区長、くじらい光治議長ら区関係者、浅香会長ら地域関係者が出席。穏やかな春の晴天に恵まれ大勢の祝福の中で、オープンを記念して五色桜の1つ「江北匂」の植樹が行われた。
 「江北桜」は幻の桜と言われ、山桜の仲間で香りがある。かつて江北村の堤に植えられていたが、絶滅したと思われていた。伝える会が一昨年、桜の調査中に都立小金井公園で見つけ、接ぎ穂を都から譲り受けて栽培していた。浅香会長は「由緒ある木が植樹できてうれしい。時代を担う子どもたちにも見てもらえれば」と感激を語った。
 展示室には伝える会が昨年発行した「江北の五色桜―荒川堤の桜ガイドブック―」作成の際に、足で稼いだ資料や写真など47種類が展示されている。今後、個人所蔵の古い資料の複写などを増やし、模様替えをしていく予定という。スタッフに聞けば資料の説明もしてくれる。ぜひ覗いてみては。
 開館は土・日・祝日の午前10時~午後4時。

写真=オープン初日の資料展示室前で。多くの来場者に感激ひとしおの浅香会長