全国での自殺者数が、ついに10年連続3万人を超える事態となっている。
足立区では「こころといのちの相談・支援 東京ネットワーク事業」のモデル地区として、昨年から自殺防止の取り組みを進めている。
これまでも区民と接する窓口業務の職員を対象に、ゲートキーパー研修を行ってきたが、5月26日は区長、区議、管理職が参加して「こころといのちの研修会」が庁舎ホールで開かれた。
冒頭で、区とNPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」(清水康之代表)との協定書が交わされた。実践的なノウハウを持つNPOと、各種相談窓口や社会資源を持つ自治体が組むことにより、総合的な自殺対策を推進するもので、画期的な取り組み。
近藤やよい区長は「以前は自殺を、自分で決めた道なら周りがとやかく言えないのではと思っていたが、誤りだった。生きたいのに死の選択肢しか残されていないと知った。生きたいという発信に周りが気付けば防げる。自殺防止事業を充実し、声にならない叫びを受け止められる区役所にしたい」と語った。
清水代表は「遺族共通の言葉は『まさか』。私たちと同じ日常に生きている人たちが、生きたくても生きられない状況に追い詰められた結果」と語り、夫を自殺で失った南部節子氏と共に、偏見をなくして対策に取り組む必要性を強調した。
本橋豊・秋田大学医学部長は、自殺数の減少に成功した秋田県の挑戦を解説。自殺防止の啓発活動だけでも効果があり、地域の活力を高めて人々の繋がりを強くすることが効果的と説いた。
写真=協定書を交わした清水代表(右)と近藤区長
足立区では「こころといのちの相談・支援 東京ネットワーク事業」のモデル地区として、昨年から自殺防止の取り組みを進めている。

冒頭で、区とNPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」(清水康之代表)との協定書が交わされた。実践的なノウハウを持つNPOと、各種相談窓口や社会資源を持つ自治体が組むことにより、総合的な自殺対策を推進するもので、画期的な取り組み。
近藤やよい区長は「以前は自殺を、自分で決めた道なら周りがとやかく言えないのではと思っていたが、誤りだった。生きたいのに死の選択肢しか残されていないと知った。生きたいという発信に周りが気付けば防げる。自殺防止事業を充実し、声にならない叫びを受け止められる区役所にしたい」と語った。
清水代表は「遺族共通の言葉は『まさか』。私たちと同じ日常に生きている人たちが、生きたくても生きられない状況に追い詰められた結果」と語り、夫を自殺で失った南部節子氏と共に、偏見をなくして対策に取り組む必要性を強調した。
本橋豊・秋田大学医学部長は、自殺数の減少に成功した秋田県の挑戦を解説。自殺防止の啓発活動だけでも効果があり、地域の活力を高めて人々の繋がりを強くすることが効果的と説いた。
写真=協定書を交わした清水代表(右)と近藤区長