足立朝日

東儀秀樹がプロデュース TOGI+BAOがシアター1010へ

掲載:2005年10月5日号
東儀秀樹がプロデュース
TOGI+BAOがシアター1010へ

 雅楽師・東儀秀樹プロデュースの「TOGI+BAO全国ツアー2005」が8月8日、遂にシアター1010にやってきた! 7月1日にスタートした同ツアー21箇所目、ファイナルコンサートの場として、シアター1010が選ばれた。この幸運を逃すまいと、区内外から駆けつけたファンで、劇場は補助席も出る大盛況。
 雅楽の新しい境地を開いた東儀さんは、これまでも世界の各地で演奏活動をしてきたが、昨年2月に上海に渡り、自らオーディションを実施。音楽学院のエリート6人を徹底選抜して「TOGI+BAO」を結成した。暮れには、中国政府要請のイベントに出演。今年も、上海市での公演、中国大使館での日中友好記念式典コンサート、唐招提寺立柱式での演奏などを継続。これら音楽を通じた実績と心豊かな外交が高く評価され、文化庁より遅すぎる「芸術選奨文部科学大臣新人賞」を受賞した。
 今回の全国ツアーは、ファーストアルバム「春色彩華」をテーマに、合わせて17曲を演奏。東儀さんの篳篥(ひちりき)や笙(しょう)の音と、リュー・イー、チェン・ジュンの笛子、ユィー・ビン、タン・シャオフォンの琵琶、ヤオ・シンフォン、ツァオ・レィーの二胡が融合し、幻想的な音楽が奏でられた。BAO各人の神業といえる演奏も披露され、第2部後半には観客は感動と賞賛でスタンディング。手拍子やペンライトでの応援に、アンコール演奏が延々とプレゼントされ、会場は興奮の渦。
 長く熱いコンサート終了後、東儀さんは満面の笑みに安堵を浮かべて語った。「足立区に親戚はいますが、演奏は初めて。僕たちの演奏が皆さんに受け入れられて、本当にうれしく感動しました。舞台から、皆さんの顔がよ~く見えて親近感がいっぱいで、とても気持ち良く演奏できました。シアター1010が呼んでくださるなら、僕たちはいつでも飛んできます。ぜひ、定演の場所にしたい」
 超一流のアーティストを迎え、こけら落とし1年後のシアター1010の舞台が輝き始めた。

(左から)チェン、タン、ツァオ、東儀、ユィー、リュー、ヤオ各氏
(写真=パンフレットより)