足立朝日

　今年度の区創業プランコンテスト表彰式が７月15日、区役所で行われた。
　同コンテストは、斬新な事業プランで区内で創業する事業者を応援するもので、創業に必要な経費の一部を補助する。厳しい審査会を経て、応募総数９件の中から優秀賞（賞金20万円・補助金最大２００万円）２件、奨励賞（賞金なし、補助金最大２００万円）が選ばれた。最優秀賞と特別賞は該当なし。

　優秀賞の㈱ショウエイ（森統則代表取締役・千住河原町）は、アジアの観光地域にお菓子の土産が少ないことに着目し、ご当地に特化した商品を企画・製造し販売する。観光土産の菓子が豊富な日本のノウハウを活かすもので、「台湾などフルーツが採れるのに勿体ない。中華風のお菓子もあれば」と森さん。
　同じく優秀賞の㈱ジェイ・エム・エス（福田愛二代表取締役・千住）は、ビルの冷却塔冷却水の中の殺菌剤濃度計を開発・販売。これまで人の手で行っていた測定に技術提供することで、コスト削減が可能となる。福田さんは「将来的には海外企業とのコラボを進め、国際的な技術集団を目指したい」と話す。
　奨励賞の水井明美さん（53歳・綾瀬）はユニバーサルデザインの携帯型マジックハンドを考案。ご自身が股関節に障害を持ち、靴の紐を結ぶなど低く身を屈めるのが苦手なことから、外出先でも手の届かないものを楽に取る道具として考えた。「こんなところで評価してもらえてうれしい。使う人に年齢や障害で諦めずに、自立の喜びを実感して欲しい」と水井さん。年内に改良して創業を目指したいという。
　審査員はいずれの事業も将来性を評価。実態を伴い、収益を生む要素があるとしている。

写真＝受賞者のみなさん