足立朝日

超人シェフのスーパー給食 イタリアンに笑顔  梅島小で片岡氏

掲載:2009年8月5日号
 おいしい給食推進モデル校の梅島小学校(生形章校長)で6月25日、片岡護氏を招いて「超人シェフのスーパー給食」が行われた。子どもたちの食べる意欲向上をテーマに、栄養士の技術向上や給食の幅を広げることで、残菜ゼロを目指すもの。

 片岡氏は西麻布のリストランテ・アルポルトのオーナーシェフで、日本を代表するイタリアンシェフの1人。食育の活動を行っている「超人シェフ倶楽部」に所属している。
 この日のメニューはアマトリチャーナ(ペンネを使ったトマト味のパスタ)、キャベツとホタテのサラダ、チェンチ(イタリア風かりんとう)、牛乳。片岡氏と同校の栄養士が、全児童約740人分のイタリアン給食を料理した。
 滅多に見られない一流のプロの技を学ぼうと、他校の栄養士らも見学。「パスタは日本の麺と違い製造過程で塩を使わないため、ゆでる時には塩を入れることでコシがでる」など、コツが伝授された。トマトはイタリアで一番おいしいと言われるものを使うなど「店で出すものと同じクオリティーで、1食分の材料費は通常と同じ254円に抑えた」と片岡氏。
 給食の時間には4年2組の35人がランチルームに集まり、シェフと一緒に給食を楽しんだ。初めてのイタリアン給食は大好評で、おかわりする子も。一番人気はアマトリチャーナ。代表で挨拶した木暮杏一郎くんは「ペンネは一度も食べたことがなかったけど、すごくおいしかった」、上田佳音(かのん)さんは「他の2つも丁度よく味付けしていておいしかった」と最高の笑顔でシェフにお礼を伝えた。
 片岡氏も「給食はマナーを学ぶいい場所。みんなで食べる良さを感じた。今日食べた味をお母さんに作ってと頼んで広げて欲しい」と笑顔のお返し。今回のメニューは新たな献立の1品として、今後の給食に生かされる。