西アフリカ・ベナン共和国のチャンカ村に、「足立区の泉」と名付けられた井戸が誕生。人々の生活を支えている。
IFE財団が7月に掘ったもので、資金を寄付し命名したのは、区内で美容室「アトリエMAI」を展開する中橋康長さん(48)。
「世の中に役立つことをやりたかった。アフリカでは毎日8000人が亡くなっている。ワクチンは1回打って終わりだが、井戸なら多くの人を助けられる」。井戸は100mの深さで、掘るのにかかった費用は150万円。「井戸掘り基金」で店舗スタッフやお客さんから募金を集め、自腹も切った。井戸に足立の名を付けたのは「足立区の皆さんのお陰で井戸が掘れた。世界の足立にしたくて」。事前に近藤区長の許可も得た。現地の人が作った看板は「足」の字に横線が1本足りないが、ご愛敬だ。
ベナンはアフリカの中でも特に貧しく、病院の不足、小学校は有料のため通える子が少ないなど、多くの問題を抱えている。中でも深刻なのは飲み水の不足で、地域によってはきれいな水が飲める人は1/5しかいないという。
中橋さんの井戸計画のきっかけとなったのは、IFE財団を運営するゾマホンさんとの出会い。ゾマホンさんは、テレビ番組「ここがヘンだよ日本人」の出演で知られ、現在はビートたけしの付き人兼タレントとして活動。ベナン大統領特別顧問でもあり、母国で学校や井戸の建設など精力的に活動している。
中橋さんは7月下旬から8月初旬までの2週間、ゾマホンさんとともに、井戸の確認と調査のために現地を訪れた。 チャンカ村は人口700人。これまでは毎日5㎞先の井戸まで、女性と子どもが頭にタライを乗せて水を汲みに行っていたという。屋根からの雨水をためただけで、水が腐っている井戸もあった。
「足立区の泉」は大人2人がかりでポンプを踏む。ほとばしるきれいな水を、子どもたちは両手でうれしそうに受け止め、中橋さんは現地の人たちと飲んだ。村長の「自分が生きている間に、村に井戸ができるとは夢にも思わなかった」という感謝の言葉が、心に響いた。
滞在中、様々な貧困の現状を目にし「日本人は恵まれているのに、ネガティブなことばかりに意識がいっている人が多い。4㎞の水の道を、おばちゃんたちは何を考えながら歩いているんだろう、と考えさせられた」。
新しい井戸は、数千人の命を保証するという。「また井戸を作りたい。なるべく足立区という名前にしたいので、ご協力お願いします」と中橋さんは語った。
写真上=井戸の水をくみ上げる村人たちと、見守るゾマホンさん(中央右)
写真下=「足立区の泉」の前で中橋さん
IFE財団が7月に掘ったもので、資金を寄付し命名したのは、区内で美容室「アトリエMAI」を展開する中橋康長さん(48)。

ベナンはアフリカの中でも特に貧しく、病院の不足、小学校は有料のため通える子が少ないなど、多くの問題を抱えている。中でも深刻なのは飲み水の不足で、地域によってはきれいな水が飲める人は1/5しかいないという。
中橋さんの井戸計画のきっかけとなったのは、IFE財団を運営するゾマホンさんとの出会い。ゾマホンさんは、テレビ番組「ここがヘンだよ日本人」の出演で知られ、現在はビートたけしの付き人兼タレントとして活動。ベナン大統領特別顧問でもあり、母国で学校や井戸の建設など精力的に活動している。

「足立区の泉」は大人2人がかりでポンプを踏む。ほとばしるきれいな水を、子どもたちは両手でうれしそうに受け止め、中橋さんは現地の人たちと飲んだ。村長の「自分が生きている間に、村に井戸ができるとは夢にも思わなかった」という感謝の言葉が、心に響いた。
滞在中、様々な貧困の現状を目にし「日本人は恵まれているのに、ネガティブなことばかりに意識がいっている人が多い。4㎞の水の道を、おばちゃんたちは何を考えながら歩いているんだろう、と考えさせられた」。
新しい井戸は、数千人の命を保証するという。「また井戸を作りたい。なるべく足立区という名前にしたいので、ご協力お願いします」と中橋さんは語った。
写真上=井戸の水をくみ上げる村人たちと、見守るゾマホンさん(中央右)
写真下=「足立区の泉」の前で中橋さん