高次脳機能障害者の家族会・NPO法人足立さくら会(渕脇美佐子会長)の拠点「ピア・さくら」が9月1日、地域活動支援センターとして新たなスタートを切った。
高次脳機能障害とは、交通事故や脳卒中など様々な原因で脳に損傷を受けたことにより起こる後遺症の一つで、記憶や感情などの機能障害、失語症など、個々で症状や程度が異なる。外見は障害が目立たず認知度も低いため、周囲の理解が得られにくく、苦しんでいる本人や家族は多い。
同会は7年前から任意団体として活動してきたが、昨年拠点「ピア・さくら」を開設し、都内初となる家族会運営による高次脳機能障害者デイサービスをスタート。今年2月にはNPO法人を取得し、念願のセンター移行の準備を進めてきた。
9月3日に区役所レストラン・ピガールで開所式の昼食会が開かれ、スタッフ、施設利用者、区福祉関係者など約30人が集まった。
渕脇代表は「これまでは相談支援を行っている言語聴覚士と社会福祉士など、スタッフは全て無報酬のボランティアで交通費も出なかった。利用者が楽しむ場になって、自信を持って生活できるようになってくれれば」と今後の事業充実への希望を語った。
利用者を代表して挨拶した小島崇秀さん(40代)は、記憶障害を抱える。「さくらまでの道も覚えるのが大変だった。何回も通うと覚えられる」と笑顔で報告。「前は意見をスラスラといえたのに情けない」の弱音には、周囲から「言えてるよ!」と励ましの声が飛んだ。
この障害は、その人に適した対応によって、ある程度は回復が見込める。何より本人が安心してコミュニケーションや作業を楽しめる場は、地域で生きていく上で重要だ。だが活動資金不足など現状は厳しい。
同会では、寄付や活動の協力者を募っている。
NPO法人足立さくら会事務所TEL&FAX3840・5180、ピア・さくらTEL&FAX3849・5024(第2・4月曜、毎週木・土・日曜)中央本町4―10―5―101、メールadatisakurakai@yahoo.co.jp
写真=利用者、家族、支援者全員で喜びを分かち合った

同会は7年前から任意団体として活動してきたが、昨年拠点「ピア・さくら」を開設し、都内初となる家族会運営による高次脳機能障害者デイサービスをスタート。今年2月にはNPO法人を取得し、念願のセンター移行の準備を進めてきた。
9月3日に区役所レストラン・ピガールで開所式の昼食会が開かれ、スタッフ、施設利用者、区福祉関係者など約30人が集まった。
渕脇代表は「これまでは相談支援を行っている言語聴覚士と社会福祉士など、スタッフは全て無報酬のボランティアで交通費も出なかった。利用者が楽しむ場になって、自信を持って生活できるようになってくれれば」と今後の事業充実への希望を語った。
利用者を代表して挨拶した小島崇秀さん(40代)は、記憶障害を抱える。「さくらまでの道も覚えるのが大変だった。何回も通うと覚えられる」と笑顔で報告。「前は意見をスラスラといえたのに情けない」の弱音には、周囲から「言えてるよ!」と励ましの声が飛んだ。
この障害は、その人に適した対応によって、ある程度は回復が見込める。何より本人が安心してコミュニケーションや作業を楽しめる場は、地域で生きていく上で重要だ。だが活動資金不足など現状は厳しい。
同会では、寄付や活動の協力者を募っている。
NPO法人足立さくら会事務所TEL&FAX3840・5180、ピア・さくらTEL&FAX3849・5024(第2・4月曜、毎週木・土・日曜)中央本町4―10―5―101、メールadatisakurakai@yahoo.co.jp
写真=利用者、家族、支援者全員で喜びを分かち合った