足立朝日

百花蜜に笑顔こぼれる ハチミツの初搾り 生物園

掲載:2009年10月5日号
 生物園では昨年からミツバチの飼育をしている。越冬は残念ながら失敗したため、現在のハチたちは春から飼われている2代目。そのハチミツの初搾りと蜜蝋ロウソク作りのイベントが、9月23日に行われた。

 定員25人になんと240人もの応募が殺到する人気で、急遽40人に増やした。参加者たちはまずはロウソク作りに挑戦。ミツバチの巣はハチの体内で作られたロウでできているため、煮出して抽出しロウソクを作る。ムダ巣を触って感触を確かめるところから、溶かしたロウに芯の紐を何度も浸してロウソクを完成させるまで、全員が丁寧に製作過程を体験した。
 ハチミツ搾りは巣箱のあるテラスで行われた。蜜の詰まった巣板は、ずっしりと重い。それを遠心分離機にかけると、中から琥珀色のハチミツがたっぷり。器で受け止めた子どもたちから歓声が上がった。
 獲れたてのハチミツをパンにつけたり紅茶に入れて味わい、「甘酸っぱい」「おいしい!」と笑顔がこぼれた。ミツバチの行動範囲は3㎞なので、草加~荒川~舎人公園端~綾瀬の様々な花から集められた蜜(百花蜜)ということになるようだ。
 この日巣板2枚から獲れたのは2㍑もの上質な蜜。「獲れなかったらどうしよう」とのスタッフの心配を吹き飛ばした。
 飼育員の岡本明久さんは、「元渕江公園は桜が多いので、春が楽しみ。またハチミツ搾りのイベントをやりたい」と話す。

写真=初めて持った巣板はハチミツでずっしり