
若い芸術家たちの息吹が、千住の街に少しずつ新しい風を呼び込もうとしている。「千住まちかど美術館」が11~12月に開かれ、彼らの作品が商店街を彩る。

写真=町の鈴木薬局のウィンドウに展示されている、おじゃらりかさんの作品
東京藝術大生たちの活動の拠点は、千住緑町の「おっとり舎」「スズロハコ」。空き店舗を改装し、普段はアトリエ、時にギャラリーやイベントスペースとして発信の場になっている。
加賀山耕一さんが代表を務めるNPO法人千住藝術村が仕掛け人となって、活動の場を求めている学生と空き店舗を結びつけ、アートの拠点として街の再生を目指す取り組みだ。
第1号のおっとり舎は、加賀山さんが生まれ育った家。「昔なじみの近所の店が今はない。淋しいですよ。店舗という点、商店街という線、その連携という面で、千住全体を活気ある街にしたい」と一念発起した。「芸術関係の人たちが、千住は何か面白いことをやっているぞ、と思える街になれば」。賛同した理事たちが活動を支える。藝術村の役割はあくまでサポートで、賃貸交渉と改装費の補助はするが、家賃の支払いや改装は学生自身に任されている。
学生のデザインやアイデア力を知ってもらおうと、フリーマガジン「芸術村のえほん」も発行。店などに置いた創刊号6000部は、ほぼ完配。掲載広告は学生がデザインし、広告費から画料が学生に支払われる。
今回の全国初(?)『商店街立』美術館では、特製の「アート&下町グルメお散歩マップ」配布する。ぜひ参加店かHPで手に入れて、街を歩こう。
【千住まちかど美術館】
●「千住まちかど展示室」=(宿場町通り、大門商店街など)=~12月20日
店舗はhttp://web.me.com/kagayama/1010de-art/blog/blog.html
●おっとり舎(千住緑町3―1―2)=11月22日(日)~29日(日)=アーカイブ展示(予定)、11月23日(月祝)=コンサート(予定)
●「灯り道、灯り街プロジェクト」(柳原商栄会)=11月28日(土)~12月25日(金)。夜の柳原商店街の路面に、幻想的な作品が浮かび上がる。
●「商店街立まちかど美術館」(緑町ゆうやけ通りの1店舗)=11月28日~12月25日。週替わりで作品を展示。
★12月19日(土)午後4時~は「月岡祐紀子・民謡ごぜ唄ゆうやけライブ」開催。入場無料、投げ銭制。
【主催】同実行委員会、NPO法人千住藝術村、おじゃら画廊
【問合せ】TEL090・1770・9355加賀山