足立朝日

月をモチーフに金賞 長谷川さん  日本芸術センター絵画公募展

掲載:2009年12月5日号
 都立足立高校出身の長谷川理奈さん(辰沼在住・大学3年)が、日本芸術センター第3回絵画公募展に初出展し、金賞を受賞した。

 同展は東京芸術センター(千住1)を運営する日本芸術センターが、東京(11月7日で終了)、神戸、福岡芸術センター3ヵ所の巡回展として開催しているもので、彫刻、建築、音楽、映像など5部門8コンクールがある。
 センターの設計者でもある村井敬・芸術センター顕彰委員会委員長によると、一切スポンサー名を出さず、公募の審査員が顔を合わせることなく持ち点投票するという特殊なシステムのため、大家でも受賞が難しいレベルの高さという。
 審査ポイントは明確なモチーフ、それを裏付ける確かな技術、斬新性の3点。金賞が出ない年もあり、今回絵画部門では銀・銅・審査員賞がなく、長谷川さんの金賞のみだった。
 受賞作品は「月飾」(50号・アクリル)。モチーフを選んだ理由は「月に魅力を感じていて、満ちたり欠けたりしているのに、決して裏は見せないことが、自分を『飾る』イメージ」と長谷川さん。回転のイメージから描いたメリーゴーランドには、子どもから大人の女性への成長などの意味も込められている。
 高校在学中はシャッターアートにも参加した長谷川さん。これまで学生向けの佐藤大清賞を連続受賞するなどしてきたが、社会人参加のコンクール出展は今回が初。教職を目指して勉強しながら、今後も創作を続けていくという。

写真上=11月6日に天空劇場で行われた表彰式で
写真下=金賞を受賞した長谷川さんの作品「月飾」