「満峰の毛抜き」で世界的に知られる倉田製作所(梅島3)の倉田満夫さんが、平成21年度の東京マイスターに認定された。
東京マイスターとは、都内に勤務する技能者のうち、極めて優れた技能を持ち、他の技能者の模範と認められる人を、東京都優秀技能者として知事が認定するもの。今年度は40人。
倉田さんが作る毛抜きはミクロン単位の精度を持ち、魚の骨抜きなど種類も用途も多彩で、イタリア・ミラノやドイツでも販売されている。価格は1万円台のものもあり、世界的に評価が高く、道具にこだわる人たちの需要が多い。
製造の技術は江戸時代から受け継がれてきたもので、60工程以上の作業を全て1人でこなす。機械に囲まれた作業場は、まるで潜水艦の中のような圧迫感だそうだ。
「両親が貧乏だった。お金がなければ、いろいろなことを考えて工夫して作る。一生懸命やらないと頭のいいやつには敵わない、とやってきたことがよかった」と倉田さん。業者に頼む分のお金を節約するため、電気関係の作業も1人でこなし、プレス機も自分で作るなどしてきた。
3代目だが、最初は家業を継ぐのは嫌だったという。「ある時、こんないい加減でいいのか、と気付いた」。それからは切磋琢磨し「進化しないと意味がない」と、常に上を目指して、製品のバージョンアップを図っている。「なかなか満足いくところまで出来ないが、死ぬまで作り続けたい」と倉田さんは話す。
写真=マイスター認定の賞状を手に奥様と
東京マイスターとは、都内に勤務する技能者のうち、極めて優れた技能を持ち、他の技能者の模範と認められる人を、東京都優秀技能者として知事が認定するもの。今年度は40人。

製造の技術は江戸時代から受け継がれてきたもので、60工程以上の作業を全て1人でこなす。機械に囲まれた作業場は、まるで潜水艦の中のような圧迫感だそうだ。
「両親が貧乏だった。お金がなければ、いろいろなことを考えて工夫して作る。一生懸命やらないと頭のいいやつには敵わない、とやってきたことがよかった」と倉田さん。業者に頼む分のお金を節約するため、電気関係の作業も1人でこなし、プレス機も自分で作るなどしてきた。
3代目だが、最初は家業を継ぐのは嫌だったという。「ある時、こんないい加減でいいのか、と気付いた」。それからは切磋琢磨し「進化しないと意味がない」と、常に上を目指して、製品のバージョンアップを図っている。「なかなか満足いくところまで出来ないが、死ぬまで作り続けたい」と倉田さんは話す。
写真=マイスター認定の賞状を手に奥様と