北千住駅東側にある柳原商店街の一角に、夜になると幻想的なアートが出現する。
町の人たちが日々利用している、うなぎ店から自転車店までの30m足らずの私道。そのアスファルトの上に雪の結晶が散りばめられ、ところどころに描かれた円形の絵が青く発光している。
まるで水をたたえた惑星のようにも見えるデザインは、かつて近くにあり今は道路となっている堀をイメージしたもの。それを見守るかのように、通りの随所に置かれた雪だるまのオブジェが、あたたかい明かりを灯している。
これらを描いたのは及川潤耶さん、加藤久美子さん、千吉良麗(ちぎらうらら)さん、今井明日香さんの4人。全員、東京藝術大学の取手キャンパスに通う学生で、千吉良さんと今井さんは千住に住んでいる。
商店街をイルミネーションで飾りたいと、柳原商栄会(五味田弘会長)がNPO法人千住藝術村を介して依頼、彼ら4人が企画からデザインまで請け負った。31個の雪だるまは商栄会が用意し、学生と商店街のコラボレーションが見事に実現した。
絵を光らせる仕掛けは、街灯に取り付けたLED。電池交換に訪れていた及川さんと中村さんに、初挑戦の街中アートの感想を聞くと、「ここの人たちの意識が変わったのが一番面白い。作業を始めた最初は不審そうだったり否定的だった人たちが、話しかけてくれてコミュニケーションを取れるようになった」という。
そんな心の触れ合いは、街灯の柱のデザインとして活かされている。『今日は何をみつけた?』といった短いメッセージが描かれている。「商店街から貰った言葉や、学生から投げかける言葉」だそうだ。どんな言葉に出会えるか、探してみるのも面白い。
イルミネーションは今月25日までの午後6~9時半。20分に1回、及川さん作曲の澄んだメロディが流れる仕掛けもある。耳を澄ましてみよう。
写真=点滅する青いライトに路上の絵が浮かび上がる
町の人たちが日々利用している、うなぎ店から自転車店までの30m足らずの私道。そのアスファルトの上に雪の結晶が散りばめられ、ところどころに描かれた円形の絵が青く発光している。

これらを描いたのは及川潤耶さん、加藤久美子さん、千吉良麗(ちぎらうらら)さん、今井明日香さんの4人。全員、東京藝術大学の取手キャンパスに通う学生で、千吉良さんと今井さんは千住に住んでいる。
商店街をイルミネーションで飾りたいと、柳原商栄会(五味田弘会長)がNPO法人千住藝術村を介して依頼、彼ら4人が企画からデザインまで請け負った。31個の雪だるまは商栄会が用意し、学生と商店街のコラボレーションが見事に実現した。
絵を光らせる仕掛けは、街灯に取り付けたLED。電池交換に訪れていた及川さんと中村さんに、初挑戦の街中アートの感想を聞くと、「ここの人たちの意識が変わったのが一番面白い。作業を始めた最初は不審そうだったり否定的だった人たちが、話しかけてくれてコミュニケーションを取れるようになった」という。
そんな心の触れ合いは、街灯の柱のデザインとして活かされている。『今日は何をみつけた?』といった短いメッセージが描かれている。「商店街から貰った言葉や、学生から投げかける言葉」だそうだ。どんな言葉に出会えるか、探してみるのも面白い。
イルミネーションは今月25日までの午後6~9時半。20分に1回、及川さん作曲の澄んだメロディが流れる仕掛けもある。耳を澄ましてみよう。
写真=点滅する青いライトに路上の絵が浮かび上がる