足立朝日

音・言葉・歌は 心を生き生きさせる 絵本作家 長野ヒデ子お話会  江北図書館

掲載:2010年1月20日号
 江北図書館で昨年12月、絵本作家の長野ヒデ子さんを招いて、「家族ふれあいスペシャルファミリーお話会」が開かれた。
 長野さんはユーモアたっぷりのトークを交えながら自著を朗読。代表作「とうさんかあさん」(石風社)は「早く本を読んで子どもに寝てもらいたい、という下心で読み聞かせをしていた。広告の裏に絵を描いて話していた内の1冊」と創作秘話を披露した。

 また、出産の話を綴った「おかあさんがおかあさんになった日」(童心社)の朗読では、「子どもは生まれた話が好き。自分が望まれて生まれてきたことを確認したいから」との言葉に、頷くお母さんたちの姿も。
 40代のひきこもりの男性から、「自分もこうして生まれてきたんだと泣いて、これからしっかり生きなきゃ」という感想の手紙をもらったエピソードも紹介された。
 参加型の紙芝居コーナーでは、子どもたちが絵のだるまさんとにらめっこして楽しんだ。
 「音、言葉、歌は心を生き生きさせる」。長野さんの愛情とやさしさのたっぷりつまったトークと読み聞かせに、参加者たちは心豊かな時間を堪能した。

写真=ユーモアたっぷりのトークを交えて朗読する長野さん