足立朝日

区民が主役の狂言 歓喜の演Vol.9 今年も西新井文化ホールで 2月11日(木・祝)上演

掲載:2010年2月5日号
 「やるまいぞ、やるまいぞ」「かしこまってござる」。
 古めかしい言葉と独特の言い回し。加えて、日常の中で聞くことのない突き抜けたようなテンションの高い発声に、思わず笑ってしまう。様式化された動きや表情の一つ一つも、何とも言えないおかしさがある。
 狂言は400年前からあるが、現代の人が見ても子どもから大人まで誰でも楽しめる。これに取り組んでいるのは、一般公募で集まった小学5年生~80代までを含む34人。区民が主役となって文化芸術を発信する「歓喜の演Vol.9」で、昨年に引き続き上演する。参加者のほとんどがこの企画で初めて狂言に触れた人ばかりで、内5人は今回が初となる。
 1年間、区内で劇団アクト・ヤマナルを主宰する山下光治氏・芳子氏の指導を受け、発声や足運びなど基礎からみっちりと稽古を重ねてきた。最初は弱々しい声しか出せなかった高齢者も、今ではびっくりするほどの迫力で、おかしさを表現する。
 第1部は古典狂言「棒縛」。主人の留守中に酒を盗み飲む召使いの話で、山下夫妻とヤマナルのベテラン・高橋妙子さんが出演する。
 第2部は区民役者参加の創作狂言「お伽草子その弐」。童話を狂言にアレンジした前回好評の第2弾。「ヘンゼルとグレーテル」「ウサギとカメ」などが一つの物語になっている。子どもの頃に親しんだお話が、あっと驚く笑いの世界としてよみがえる。ぜひご覧あれ。
【日時】2月11日(木・祝)午後2時開演(1時半開場)
【場所】西新井文化ホール
【料金】1000円(全席指定)
【問合せ】TEL3850・7931文化事業課
★このチケットを5組10名様にプレゼント。応募方法は4面のプレゼント欄参照。

写真=本番に向け練習に励む皆さん=ギャラクシティで