足立朝日

「放課後子ども教室」の課題  区民と区が意見交換 区政を語り合う会

掲載:2010年3月20日号
 区民の声を直接区政に反映させる取り組み「区政を語り合う会」が2月27日(土)、区役所で開かれた。
 今年度4回目の今回は「子どもたちを地域社会の中で心豊かに育む」がテーマ。区民側は放課後子ども教室13校の代表者やスタッフ、区からは区長、キッズぱれっと担当者など関係部署の代表14人が出席した。
 放課後子ども教室は区が力を入れている子ども施策の一環で、学校施設を活用した放課後の子どもの居場所づくりが目的。自由遊びや自主学習、学年を超えた交流などを通して豊かな子を育もうというもので、地域やPTAなどの実行委員会が運営している。
 区民側の出席者たちからは、運営の実情や問題点など、様々な意見が活発に出された。子どものけんかの仲裁の仕方や注意の難しさについては、「PTAスタッフが注意したことで、その人の子がいじめにあった」「放課後の子どもは、親や学校に見せる顔とは別の顔。叱る時は1対1を実践」「ケンカにすぐに口を出さないことで、上級生が仲裁に入るようになった」などがあった。
 運営面ではスタッフ確保の問題、校長の方針が学校側の協力姿勢を左右することなども。区に対して特に困惑の声が大きかったのは、学童との兼ね合い。親が働いている子を預かる学童と、子どもの居場所作りの放課後子ども教室ではルールや意識が異なり、一緒に遊ばせていても同じ扱いができない難しさがある。
 近藤区長は「ルールを統一する必要はなく、続けていくことが重要」と述べ、今後の課題の取り組みへの意欲を示した。
 放課後子ども教室は平成19年に6校からスタート。22年度に新たに5校が加わる予定で、これにより全72小学校での開設となる。


写真=実行委員会の代表やスタッフが実情を話し合った=区役所で