足立朝日

NPO法人「五色桜の会」が本格始動 講談「五色桜物語」や「五色桜の歌」を創作

掲載:2010年4月20日号
 「世界に誇れる江北の五色桜を再度世界に紹介しよう」――そんな心意気で昨年9月に発足したNPO法人「五色桜の会」(大久保美智子代表、約30人)が本格始動した。講談「五色桜物語」の創作や、作詞家、作曲家を動員して「五色桜の歌」の制作、コンサートを開催するなどフル稼働。「ワシントンで五色桜のミュージカルをやりたい」と夢はふくらんでいる。
 「五色桜の会」は、江戸の大名屋敷にあったサトザクラが、荒川堤に植樹され、そしてワシントンのポトマック河畔にまで移植されたという「物語」を次世代に伝えていこうと設立された。
 まず、考えられたのが講談。大久保代表は、荒川区南千住在住で、創作講談で定評のある女性真打の宝井琴桜さん(60)に話を持ちかけ、資料を渡した。これが、見事な約50分のお話に。3月末に大谷田の郷土博物館で上演、約30人のお客は大拍手。
 次は「五色桜の歌」の制作。詩は、五色桜に賭ける色々な人の〝思い〟を基本にするが、今回は「荒川のうた」シリーズの作詞などを続ける高野美代子さん(63)=埼玉・鴻巣市在住=や「江北村の歴史を伝える会」の浅香孝子さんらの詩に、ワシントンの桜を見に行ったこともある作曲家の大西進さん(78)=横浜市在住=が作曲。4月上旬に郷土博物館で行われたお披露目コンサートでは、急きょ「合唱団」が結成され、同会の理事で「NAOコーラス」を主宰する近藤直子さん、作曲家の丸山征四郎さんが指揮して、ソメイヨシノの満開の下、すばらしい歌声が響いた。
 現在、15曲が出来ているが、大久保さんは「まず78種の五色桜を歌い込みたい」と話している。
【メモ】「五色桜の会」は、年会費が正会員=個人5千円、団体1万円、協力会員=個人1口千円以上、団体1口5千円以上。連絡先TEL047・342・8282大久保


写真=上/講談「五色桜物語」を語る宝井琴桜さん=郷土博物館で
中/丸山さん指揮の下、歌声を響かせる合唱団=同上
下/「桜まつり」の歌詞



大久保美智子代表


大西進さん


高野美代子さん