
青年海外協力隊として派遣される足立区民は多いが、報告会が開かれるのは初。
中南米に興味があり、その全ての国を旅行した経験があるという植木さんは、事前にコスタリカに渡ってスペイン語を磨くなど入念に準備。自治体でデータベース関係の仕事をしていた経験を活かし、現地の生産省輸出振興機構で、インターネットの企業情報検索サイトのプログラミングなど、IT普及に尽力した。
仕事を持ち帰り、現在も自宅で無償で作業を続ける日々を送る。JICAの支援はないが、後任が着任する来年春までの間に再度現地に赴いて、アフターケアをしたいという。
現地では仕事以外に、文化交流のセミナーも開催し、日本の起源から昨年の政権交代までの歴史を講義。大好評だったことなどが、写真とともに報告された。
「アルゼンチンは元先進国。昭和初期、地下鉄銀座線を作る時に、日本から視察に行ったほど」と、植木さん。今回の派遣で「通過的な旅行ではわからない文化・社会の価値観など、異文化の深いところに触れられた」。おおらかなお国柄に比べ、日本人がいかに神経質か実感するなど、得たものは様々なようだ。今後、依頼があれば区内で講演もしていきたいと話す。
写真=現地でITの仕事をする植木さん=コルドバ州生産省輸出機構で