
日本将棋連盟の申し出により実現したもので、地域で活動する将棋普及委員と都内大学生が講師として、将棋の指導と合わせて学習のサポートもするという全国初の試み。日本の伝統文化である将棋に親しみながら礼儀作法を身につけ、集中力や自己判断能力、コミュニケーション力を高めるのがねらい。
第1回目の5月19日(水)、鹿浜第一小には連盟の佐藤康光九段が特別参加。校外学習の6年生を除く3・4年生15人が、指導を受けた。
佐藤九段は自分のプロフィールや将棋の歴史を語った後、将棋の基本の挨拶、「お願いします」「負けました」「ありがとうございました」について説明。「負けました、と自分で言うのは悔しい。負けを認めるのはつらいけど、言えることが大事。自分の失敗も受け入れて次に進むので、精神的な強さも養える」と諭(さと)した。
初心者6人は普及員と学生が初歩から指導、経験者の子どもたちは佐藤九段から直接、指し方を教わった。仕上げに、10枚落ちのハンデをつけて、佐藤九段と対局。子どもたちは頭をしっかり使って、真剣に勝負に臨んだ。
一番乗りで勝ったのは、おじいちゃんに教えてもらって5歳から始めた鹿浜優人くん(4年)。「先生に勝ってとてもうれしい」と笑顔。他の子たちも最後には全員勝利し、「楽しい」「わかりやすい」と、満足そうだった。
将棋塾は来年3月まで、毎週水曜日に開かれる。
写真=佐藤九段と1人ずつ対局。勝てそうな駒に思わず笑みがこぼれる=鹿浜第一小で