
銭湯「大黒湯」(千住寿町32‐6、TEL3881・3001)の背景画が、日本に2人しかいない銭湯の絵を専門にしたペンキ絵師、中島盛夫さん(65)=練馬区在住=により塗り替えられた。
同銭湯の背景画の塗り替えは約3年振りで、これまで頼んでいたペンキ絵師の早川利光さんが昨年他界し、今回初めて中島さんに依頼。描かれた風景は男湯が富士山、女湯が北海道・大沼からの駒ケ岳だ。
実際に富士山に何度も足を運んだという中島さんの富士山の絵は「(絵を描く際)明るく広く描こうを心掛けている」とのモットー通り、奥行が表現されていて、まるで自分がその場にいるような迫力がある。今回は男湯に富士山が描かれているが、男湯と女湯の境の上部が空いているので、女湯からも富士山を見ることが出来る。
大黒湯の清水久司店主(66)も「今の銭湯は塗り替えなくて良いタイル絵が多く、うちみたいに塗り替えなけれ
ばいけない銭湯にとって、塗り絵師の方がいるというのは助かる。今回新しく中島さんに描いてもらったが、明るく迫力ある絵になって良かった」と話す。
【営業時間・定休日】午後3時~午前0時、月曜定休
【料金】大人430円、小学生180円、未就学児80円
【交通】「北千住駅西口」から都営バス「竹の塚駅」行きで「千住四丁目」下車、徒歩1分

写真=上/女湯の風景を描く中島さんと、それを手伝う弟子の田中みずきさん
下/完成した富士の絵を前に清水店主