足立朝日

掲載:2020年11月5日号
 古民家の再活用が進む千住に、10月25日(日)、また新たなスポットが誕生した。路地裏寺子屋「rojicoya/ろじこや」(千住旭町36‐1)だ。「和文化体験ができる日本茶カフェ」というこれまでになかったコンセプトで、地域に芸術の風を吹き込む。

 築約90年の二軒長屋だった建物を、仕切り壁と天井板を取り払って解放感ある場に再生。高い梁と板張りの床、壁には漆喰、和紙と柿渋による風情ある要素が加えられ、落ち着いた和モダンの中で靴を脱いでゆったりとできる。
 「ろじこや」代表の米本芳佳さんは、書道家で二児の母でもある。これまでも、ママイベントやNPO「和文化継承委員会まほろば」の代表・榎本龍晃さんとともに、寺で子ども向けの和文化イベントなどを開催してきた。
 そんな中、千住で空き家再生の活動をしている「千住芸術村」の加賀山耕一代
表と出会い、共感。「芸術村」が昨年6月に路地裏美術館「ROJIBI(ろじび)」として再生した建物を拠点に、「ろじこや」を立ち上げた。
 内装は、地域の大人や子どもたちの力を借りて、少しずつ改装。修繕費は当初予定の6月オープンに向けて参加イベントの収益を当てるはずだったが、コロナ禍で中止になったため、クラウドファンディングを活用した。
◆いつでも日本文化に触れられる場
 ユニークなのは、日本文化の講師が在籍し、いつでも気軽に体験できることだ。雅楽、舞踊、落語、書道、華道、茶道、さらに忍術、剣術といった漫画好きの子どもたちが憧れるものまで幅広い。
 これらの名称は誰でも知っているにも係わらず、実際に接したことのある人は少ない。米本さんはイベントで和文化との出会いを提供する中で、生で触れる機会の大切さを実感。
 「よくわからないと思われている雅楽も、目の前で初めて聞いた人が良かったと言ってくれる。体験してわかることがある。日本文化のルーツを知ることで、見えてくるものもあるのでは」。イベントで興味を持っても、気軽に継続して学ぶ方法がないことから、拠点の必要性を感じていた。
 千住の路地という立地も、思いを後押し。商店街や銭湯など町の面白さに加え、結婚・出産を機に福岡県から移り住んだ米本さんを、あたたかく受け入れてくれた懐の深さも魅力だという。「教える、教わるという世代間交流もできて、まちに顔見知りが増えることで防犯にもつながる」
 癒しのカフェ、学びの寺子屋、コミュニティの路地裏――それらを全て兼ねた贅沢な拠点を目指す。
 「和文化のセレクトショップ的なものにしたい」と米本さんは抱負を語る。
◆喜田家とコラボのどら焼きも
 カフェでは厳選した日本茶や和スイーツを提供。「ろじどら」は喜田家(本社=千住緑町)の黒糖入りの皮に、自家製抹茶クリームや梅を加えた餡などを挟んだオリジナルで、殺陣師の岡武蔵さんが考案。喜田家の田口恵美子社長が太鼓判を押す出来だ。日本酒を使った「サケアイス」もある。
 オープンニングセレモニーでは、約30人の関係者や支援者を前に、米本さんは書のパフォーマンスを披露。しなやかで躍動感ある「起」の一文字に「今日から始まる」との思いを込めた。
 続いて振付師のパーツ・イシバさんが米津玄師の「感電」と「パプリカ」のダンスで魅せ、未来を感じさせる船出となった。
【メモ】営業時間=午前10時半~午後5時(ラストオーダー=4時半)、水曜休。イベントはHPで。
【問合せ】Eメール

写真上/オープンセレモニーで米本さん(中列左から3人目)と榎本さん(前列右)
中/外観は地味だが、中には忍者や剣士が
下/講師の一人、振付師のパーツ・イシバさんがダンスを披露
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