足立朝日

掲載:2011年1月20日号
 成人の日の1月10日(月)、足立区の新成人を祝う「成人の日の集い」が東京武道館(綾瀬3丁目)で開かれた。
 今年の新成人は平成2年4月2日~翌年4月1日生まれの男性3008人、女性2855人の計5863人。昨年より38人減少となった(昨年12月1日現在)。

(さらに…)
掲載:2011年1月20日号
 木のぬくもり溢れるログハウス風の内装に、店名の「優しい時間」。これでピンと来た人は、かなりのドラマ通かもしれない。
 花畑4‐39‐25にあるこの店は、6年前に放映された倉本聰脚本のドラマ「優しい時間」の舞台そのもの。穏やかでやさしい時が流れる店内が、いつでも来客をあたたかく迎えてくれる。
 その風景の中には、トレードマークのパイプをくわえたオーナー・中田公司さんと、笑顔を絶やさない妻・伸子さんがいる。
大好きなドラマの舞台を再現
 店の正式名称は「おおさかや/憩いの場 優しい時間」。元は惣菜店で、昭和50年代から自家製おにぎりなども販売していた。5年ほど前に奥のキッチンをカフェに改装、手前は葉巻を含め400種も扱う煙草店でもあり、地方銘菓や都会では珍しいイナゴの佃煮なども置く食品店でもある。
 カフェを仕切るのは伸子さん。「優しい時間」の大ファンで、テレビの中で見た心癒される場所を再現したいと、デザインにこだわった。倉本氏に手紙を出したところ、なんとタイトルを店名に使用する許可をもらったばかりか、富良野塾の公演にも招待された。
 改装の設計は、横浜国立大学の学生に依頼するという奇抜なアイデアで安く仕上げ、この試みに国内外から見学者が度々訪れるという。
お年寄りに食べる喜びと憩いの場を
 「優しい時間」開業のきっかけは、惣菜店時代に休憩所を運営していた時のこと。隣の特養老人ホーム・新生苑に入所している90代の女性が訪れ、「遠くに行けないけど、何か作ってくれ」と頼まれた。
 施設ではミキサー食だった女性に、伸子さんが目の前で料理を小さくして食べさせてあげたところ「極楽じゃ、極楽じゃ」と涙を流して喜んでくれたという。食事は栄養を取るためだけのものではなく、食べる喜びが大切だと実感させられた瞬間だった。
 その後、リクエストが続き、お惣菜をやめるのを機に改装を決意。伸子さんは「私も介護をやっていたので、こうすればいいのか、と。うれしかったですねぇ!」と当時を振り返る。
 価格は驚くほど安い。コーヒーは150円。といっても、味は本物。カップはブランド・LANCEL(ランセル)で、上品で贅沢な雰囲気も味わえる。
 紅茶、ところてんも同価格。こぶ茶120円、ウーロン茶はなんと50円。くず餅200円、京風しるこ250円、予約をすれば食事も525円で提供。野菜をたっぷり使ったお母さんの料理が食べられるとあって、毎日楽しみにしている地元の常連客もいるという。
 「特養の職員が利用者と来て、手軽に飲める値段にした。ヘルパーさんと一緒に来るお年寄りは、その分も自腹なので」と伸子さん。手軽なパックのミルクと砂糖を出さないのも、手をうまく使えない高齢者を考慮してのことだ。
 公司さんは、「長年、商売してやってこれたから、今度は皆さんに恩返ししたい」と、気さくにお客さんたちの話し相手になる。店内に飾られた公司さんが撮った見事な風景写真が、話のネタになることも。
 懐メロのインストゥルメンタルが流れる中、夫妻が大好きなふくろうの置物たちが、今日もあたたかくお客さんたちを見守っている。
【メモ】営業時間=午前10時半~午後5時。日曜定休。TEL3884・4741

写真上/「1杯150円のコーヒーを飲みながら、お好きにくつろいで下さい」と中田さん夫妻
下/外のテーブルでひと休みすることもできる
掲載:2011年1月20日号
 「コミュニティバスはるかぜ」などを運行している新日本観光自動車(加賀1‐12‐5、佐久間洋行社長)が、昨年12月から竹の塚、区役所、北千住から東京ディズニーリゾートへの直通ツアーバスを始めた。
 これは、アクセスが不便な近場のランドマークへのツアーバスが無いことと、空いている観光バスの有効利用が出来ないかと考え企画されたもの。完全予約制のため予約がない場合には運行されないが、1人でも予約があれば出発保証。往復はもちろん、行きだけ、帰りだけでもOK! 片道800円、往復1500円。事前にパークチケットの予約(搭乗者分)も出来る。運行可能日は、土日を中心に春休みなどは毎日運行可能予定(詳細はお問い合わせを)。
 同社の佐久間社長は「行き帰りの交通の混雑を避けたい人などはお勧めです。また、空席状況で空きがない場合でも、お気軽にご相談下さい。状況により大型バス・増便対応します」と話す。
【申込み手順】
①パソコン、携帯、電話で申込む
②日時・乗降場所の選択・チケット申込みの有無(チケットは復路利用者のみ購入不可)
③支払方法の決定(クレジット・コンビニ決済などを選択後、確認メールが届く)
④申込み後、3日以内に支払完了
⑤当日出発場所でバスを待ち、搭乗者名を確認して出発(時間厳守)
⑥ディズニーランド駐車場に到着・チケットの受け渡し(ディズニーシーへ行く人は、自己負担でディズニーリゾートラインを使い移動)
※バスの時間は、ディズニーランドの開園・閉園時間に設定してあるので、ディズニーシーへの来場者の人は出着時間に注意が必要
【問合せ】TEL5691・5572新日本観光自動車HP

写真/ディズニーリゾートまでノンストップで走る24人乗りバス
掲載:2011年1月20日号
 1月6日(木)、千住大門商店街(田口恵美子理事長=「喜田家」経営)に、区の商店街活性化モデル事業の一環として「Cafeしゃべり場」がオープンした。昨年開学した帝京科学大学の学生と、商店街や地元住民の交流の場になることが期待される。
 「景気悪化で商店街としても何とかしないといけない」と、5年ほど前から考えていた田口理事長。そんな中、昨年、商店街そばに帝京科学大学が開学。大学連携に力を入れる区から「空店舗対策と、商店街の集客が図れる個店を産み出すことを目的とした、商店街活性化モデル事業の一環として、カフェをやりませんか」との誘いが。商店主らは「大学生活の温かい思い出づくりに協力できれば……」ともろ手を挙げて賛成。空店舗の改装費480万円のうち区から約2分の1の補助を受け、オシャレなカフェが完成した。
 お店は、喜田家で8年半、和菓子作りの勉強をしていた森本麗子さんと、同商店街の駄菓子店「太子堂」の田内千枝子さんの2人が協力して営み、その他の商店主らも運営を手助けする。森本さんは喜田家を退職後、自宅近くのコーヒー屋に勤めていたところに田口理事長から、今回の誘いが。「お店を持ったこともなくて不安だったが、チャレンジしてみよう」と引き受けた。
 コーヒー豆は、森本さんが勤めていたコーヒー屋から仕入れ、注文があってから豆を挽くというこだわり。アメリカン、ブレンド、イタリアンの3種類、各300円。学生は200円で飲める。軽食や自家製デザートなども用意。商店街で買った物なら持ち込み出来るのも特徴だ(ただしワンドリンクオーダー)。
 森本さんは「オープン翌日からはさっそく、カフェでコーヒーを飲みながら宿題をする学生さんが来ました。今後は、学生と地元の人たちの掛け橋となれるようがんばっていきます」と話す。
【営業時間】午前8時~午後7時(月~金)、午前10時~午後7時(土曜)、日曜・祝日定休
【問合せ】TEL090・6473・1808

写真/お客さんの応対をする森本さん(手前右)と田内さん(右奥)=Cafeしゃべり場で
掲載:2011年1月20日号
 テレビ朝日系列で毎週火曜日午後11時15分~午前0時15分に放送されている深夜の人気長寿番組「『ぷっ』すま」1月25日(火)放送分に、足立東部ポートボール連盟(沖山忠敏会長)の「フレンズ」(同監督、32人)が登場する。
 「『ぷっ』すま」は、SMAPの草彅剛とユースケ・サンタマリアが、毎回ゲストと一緒に、色々な対決で競い合うもので、その企画力と肩の凝らない内容により、放送12年目に突入。1月25日(火)放送は、バスケットボールの年少版であるポートボールを取り上げることになり、その〝お手本〟
として地域に根付いている足立東部ポートボール連盟に白羽の矢が立ったもの。
 辰沼小体育館で行われた1月16日(日)の撮影では、紅白に分かれた男女混合選やフォーメーションの形などが行われた。
 放送時間は短いので、お見逃しなく!

写真/激しいボールの奪い合い!右は審判を務める沖山会長=辰沼小体育館で
掲載:2011年1月20日号
 漫画「タイガーマスク」の主人公になぞらえて、児童養護施設に善意の贈り物をする「伊達直人」が足立区にもいた。
 区役所に届けられたのは、大小12個の段ボール箱いっぱいのキャラクターグッズやぬいぐるみなど、おもちゃ約340個。1月12日(水)の午後7時過ぎ、巡回中の警備員が南館入口に置かれているのを見つけた。
 区長宛ての手書きのメッセージには、「施設の子どもたちにおもちゃを差し上げて下さい 足立の伊達直人より」とあった。この善意は翌日、区内唯一の児童養護施設「クリスマス・ヴィレッジ」(西新井本町4‐13‐16)に届けられた。
●養護施設の子どもたち
 同施設は0~18歳までの73人が生活。5歳の子どもは、「おもちゃ、おもちゃ!」と大喜びだったという。柴山英士施設長は足立の伊達直人への感謝とともに、「一番うれしいのは、伊達直人が全国に広がり、児童養護施設の名称と、そんな子どもたちがいることが知れ渡ったこと」と話す。
 その一方で、「社会の養護施設に対する認識は、昔のままなのでは」との危惧もあるという。戦後で孤児が多かった時代と違い、今は親のない入所者はほとんどいない。発達障害で親が育児困難になった、虐待を受けた、など家庭問題が大半。同施設でも虐待経験のある子は6割を超える。
●求む、人の力
 入所前、子どもたちは勉強できる環境になく、その影響で学習が遅れがちな現状がある。「もし支援をお願できるなら、例えば音楽や英会話など、得意分野を子どもに教えて欲しい。庭の剪(せん)定ができるなどでも良いので」と施設長。
 伊達直人になりたい人は、その思いやりを、直接子どもたちへのあたたかい眼差しと力に変えてみてはどうだろうか。
【連絡先】TEL3890・5291クリスマス・ヴィレッジ

写真上/市川保夫・子ども家庭支援課長(左)からおもちゃを受け取る、柴山施設長=クリスマス・ヴィレッジで
写真下/タイガーマスクから届いたおもちゃ
掲載:2011年1月20日号
 全国で児童養護施設にランドセルなどを寄附するタイガーマスク現象が広がっているが、それに先駆け足立区では昨年末、協働パートナー基金に100万円もの寄附があった。
 贈り主は、梅田1丁目在住の小松崎吉夫さん(84)。9年前にガンを患い生死の境から無事生還したが、その後、後期高齢者医療費の明細を見てびっくり。実際の費用は半年で50万円以上にもなっていた。
 「1割負担なので気付かなかった。こんなに区に借りを作って死んだら申し訳ないと、寄附を思い立った。お返しする意味なので、大それたことではない」と話す。
 布教師の小松崎さんは33年間、少年院で教誨(かい)師として働き、平成6年には藍綬褒章を受賞するなど、福祉活動に常に関わってきた。
 「足立区に置いていただいて、こんなにお世話になっているのに、区には何もしてこなかった。1年間の医療費分の9割は、若い人に返したいと思った」
 1月11日(火)、区の担当者が自宅を訪問。感謝状と記念品のチャップンのピンバッヂ、近藤区長の直筆の手紙が、小松崎さんに手渡された。
【協働パートナー基金】=足立区にある7種の寄附「あだち虹色寄附」の1つ。区内で社会貢献活動をしているボランティア、NPOを支援し、循環していく珍しいタイプの基金。区の積立金2億円をベースに、寄附金を活用。
 各事業の申請内容を審査し、支援を決定する。昨年は14団体、総額120万円が活用された。

写真/思いがけない取材に、「匿名にすればよかった」と照れる小松崎さん=自宅で
掲載:2011年1月20日号
 南花畑在住の名村恵さんが1月11日(火)、青年海外協力隊としてセネガル共和国に出発した。
 赴任先のタンバクンダ州では、住民が十分な基礎保健サービスを受けられていないことに加え、保健・予防の基礎知識が不足していることから、妊産婦と幼児の死亡率が高い。名村さんは看護師として、現地の診療所を拠点に地域を巡回し、マラリア予防や母子保健など、住民への保健の基礎知識の啓発活動を行う。
 名村さんが都内の医療センターで働き経験を積む中で、海外の先進国で働きたいと思っていた時、出会ったのが隊員OBの夫。一緒に南米ペルーに旅行し、初めて足を踏み入れた発展途上国で考えさせられることが多く、国際協力の道に進んだという。昨年8月まで、夫婦揃ってザンビアで仕事をしてきたばかりだが、アフリカへの想いが強く、今回の派遣を志願した。
 昨年12月、区長を表敬訪問。若いころ南米をバックパッカーで旅行したという区長と、話が弾んだ。
 「医療にアクセスしにくい所に行きたいと思い、水も電気も通っていないところをあえて希望しました」と話し、「お風呂もないんですか?」と驚く区長に、「今、なるべく水を使わないで入れるように工夫している」と明るく答えた名村さん。外に積極的に出ていく立場から、今の足立区の若者の「小さくまとまっていて、内にこもりがち」という現状を憂える場面もあった。
 診療所は首都から400㎞ほどのところにあるため、現地ではバイクで巡回する予定という。「日本では医療の質が問題になりますが、アフリカでは医療にアクセスできるかどうかが問題。マラリアやデング熱などの心配もありますが、保健予防活動を頑張っていきたい」と意欲を語った。

写真/区長を表敬訪問した名村さん=区役所で
掲載:2011年1月20日号
 1月12日(水)、東京マリアージュで足立区商店街振興組合連合会(田中武夫理事長)の新年賀詞交歓会が行われた。
 当日は、加盟60商店街から理事長ら役員、近藤やよい区長、古性重則議長、区議・都議ほか、桑島俊彦東京都商店街振興組合連合会理事長ら来賓を含め、約150人が出席。田中理事長は冒頭のあいさつで「昨年は、お客さんから商店街に人が居ないね……と言われ辛かった。商店街が賑わえば、街が賑わう。今年は花が咲く良い街にしていきたい」と挨拶した。
 また、近藤区長からは「現在、予算を組んでいるが、今年は商店街から色々と企画提案してもらう事業を考えている。今年も区として商店街を支えていきたい」と祝辞が述べられた。柿沼貫太郎副理事長の乾杯の音頭の後、参加者は親しく懇談した。

写真/挨拶する田中理事長=東京マリアージュで
掲載:2011年1月20日号
 千住消防署(鹿野和美署長)は、つくばエクスプレス(TX)電車内で倒れ心肺停止となった男性に対し、見事な連携プレーでAEDを活用して心肺蘇生を行い、呼吸と脈拍を回復させた3人に、消防総監感謝状を贈呈した。
表彰されたのは、会社員・松井健二さん(35)、TX駅員・岩﨑太郎さん(28)、TX駅副所長・鈴木泰久(やすひさ)さん(48)の3人。
 1月6日(木)午前6時20分頃、つくばエクスプレス北千住駅到着直前の上り電車内に急病人が発生、乗り合わせた乗客の非常通報により駆けつけた岩﨑さん、鈴木副所長、乗客の松井さんの3人でAEDによる心臓マッサージを実施、倒れていた男性を救命したもの。

写真/表彰された松井さん(前列左)と鈴木さん(同中央)=千住消防署長室で