足立朝日

日本学校俳句研究会らが講演と実践報告 「俳句作りの喜びを子どもたちに」

掲載:2018年1月5日号
 第4回「芭蕉翁顕彰の集い」が12月2日(土)、千寿本町小学校で開かれ、小山正見日本学校俳句研究会代表(70)が講演、土田翔之中川北小学校教諭(33)が実践報告を行った。昨年5月に発足した「芭蕉翁顕彰会」(実行委員長・飯島弘千住鷗外碑保存会会長)と郷土博物館、足立史談会(堀川和夫会長)の共催。学びピアにひっそりと置かれている松尾芭蕉陶像を「芭蕉旅立ちの地・千住」の象徴として旧街道沿いに設置しようという活動の一環。講演会には、区民約40人が参加した。
 最初に、中川北小学校へ赴任後7年間の俳句の授業で子どもたちの心をつかんだ土田教諭が「学級開き」の時に行ってきた「天狗俳諧」のことを報告。これは、3人に上5、中7、下5を作ってもらい、これを合体させて偶然出来た変な17文字(俳句)に物語を付けたり、絵にしたりして、たくさん想像してたくさん笑うというもの。例えば合体して出来たのが「トランプが仲良く遊ぶ石あたま」。クラスに「何を言っても許される」雰囲気が生まれ、子どもたちが自己肯定感を持つようになる、と俳句づくりの「効用」を語った。
 続いて小山講師は、校長としての初任が江北小で、途中芭蕉庵のある江東区八名川小に赴任したことから「俳句授業」を始め、「今も年間500時間くらい、学校や教室などで俳句を教えているんです」と会場を沸かせた後、現在の学校での絶対評価を批判、「相対評価が大切」と語り、「それにふさわしいのが俳句」と力説。「俳句は理屈ではない。筋道を作らないという意味で、今の学校教育とは違う」「学校では、学力がなければ人間は生きられない、と教え込むが数字で表現できるのはその一部」と語った。
 そして「俳句は『物事を見る』ことから始まる。『よく見れば夏の花咲く垣根かな』『赤だけど少し紫チューリップ』ということ」と語り、「今はどこでも同調圧力があるが、俳句は違うことが出来たりすることが評価される世界」と話した。
 さらに「小説は書く人と読む人は違うが、俳句は作る人が同じように読んで批評できるので、お互いの気持ちを知り合うのにいい機会になる」「心の垣根を取り払うには俳句が一番」と語った。俳句と俳諧の違い、季語などについて芭蕉や正岡子規を引き合いに出しながら分かりやすく解説した後、新酒の季語「荒走り」を使って「みんなで俳句を作りましょう」と提案。参加者に作句させた後、一句一句に「うまいですね」「情景が浮かびますね」と講評した。

写真/「居酒屋のつまみうまいよ荒走り」などの句を批評する小山講師。右から2番目が土田教諭=千寿本町小学校で