足立朝日

ヤンチャも足立区の魅力 「ウラアダチ」熱気溢れるトーク

掲載:2019年2月5日号
 住みたい街ランキング上位に入るなど、すっかり人気の町の仲間入りを果たした北千住だが、足立全体はどうだろう――。
 敢えて足立区の裏側にあるヤンチャな姿も魅力として捉えようというイベント、「ウラアダチフェス」(同実行委員会主催)が1月20日(日)に開催された。場所はテーマにふさわしく、銭湯の廃墟を再生したアートセンター「BuoY」(千住仲町49―11)。2017年夏のオープン以来、アートの発信地として区内外から注目を集めている。
 地下のフロアには、足立区出身のデザイナーによるブランド、区内のレザーショップ、青果店、駄菓子店、フードコーナーなどが並び、浴槽が残されているステージ上には銭湯グッズの展示やグッズ販売も。来場者は子どもから年配者まで幅広く、会場は雑多なものが混在する足立そのものだった。
 ステージでは足立本著者トークライブ「出張版 本と酒 スナック明子」が、センジュ出版代表の吉満明子氏を聞き手に行われた。出演者は池田利通氏(「なぜか惹かれる足立区」著者)、吉沢緑時氏(「出没! アダチック天国」著者)、飯島愛氏(「出没!~」出版・竹書房編集)、舟橋左斗子氏(「足立区のコト。」著者)
 東京23区研究所所長の池田氏は、足立区が犯罪の多さで話題になることについて、「人口が多ければ犯罪も多い。件数を区の住居面積で割ると昨年1~11月は、足立区は23区中22位。データはいろいろな見方があり、数字だけ見ると間違える」と作られたイメージであることを指摘。漫画家の吉沢氏は、足立区出身の飯島氏から聞く話を区外の視点で料理し、「こういう悪いところがあるけど、こういういいところがある、というのが足立区の見せ方。悪いところにフタをせず抗わないスタンス」とあえて笑いに変えて描くと明かした。
 大阪から25年前に移住してきた舟橋氏は、千住を選んだ理由を「究極のふつうのまち」と表現。今の日本は住民が高齢者やニューファミリー層など、属性ごとにエリア分けされて町が形成されていると分析し、「千住は職業もバラエティーに富んでいる。今は少なくなってしまった普通の町」と語った。池田氏は、アジアでの暮らしやすい環境は新旧多種が混在する「モザイクタウン」であり、千住をモデルとして広がっていく必要があると述べた。著書で「足立区は定住率が23区1位」と記している。
 BuoYオープン以来最多となる700人以上の来場者が訪れ、街の活気を実感できる熱気溢れるイベントとなった。

写真/銭湯のステージでトークショー。左から吉満氏、舟橋氏、池田氏、吉沢氏、飯島氏