足立朝日

L・フェスタ盛況 性教育などジェンダー勉強会も

掲載:2020年1月5日号
 女性団体連合会主催の恒例のイベント「L・フェスタ」が昨年11月9日(土)・10日(日)の2日間にわたって、エル・ソフィアで開催された。
 ダンスや空手などのステージ、体験・展示・販売コーナーなど盛りだくさんな中で、女団連ならではの企画もあった。ジェンダーをテーマにしたもので、「女性議員と語ろう!」と「性教育の必要性を考えよう!」の2つ。特に「性教育」は、産婦人科医の遠見才希子氏を講師に、かなり踏み込んだ内容となった。
 遠見氏は「えんみちゃん」のニックネームで、大学時代から全国の中学校、高校などで性教育について講演。今回は避妊、感染防止、LGBTQ+、そして日本ではタブーとされがちな中絶や性暴力など多岐にわたって語った。
 コンドームは性感染症予防に有効だが、18%が妊娠するなど避妊は完全とは言えない。海外では低用量ピルなど女性主体の効果の高い避妊法が一般的だ。だが、日本では、低用量ピルの認可が遅れ、価格や偏見などの問題もあり普及していないこと。また、望まない性交による妊娠を防ぐ緊急避妊薬(アフターピル)が、日本では入手しにくい上に、妊娠初期の人工中絶は胎児を掻き出す掻爬法が主流で、WHOから行うべきではないと勧告を受けていることなどが語られた。これらは女性の権利侵害の問題でもある。
 遠見氏が講演を続けてきたのは、性教育の機会がなかったがために体も心も傷つけてしまう10代の多さが背景にある。「国際的には性教育は5歳から学習目標が設定され、多様な内容を包括的に学ぶ。日本では学習指導要領の問題から中学校でも性交や避妊を教えにくい現状」と遠見氏。
 子どもたちはマスコミやアダルト作品などの間違った情報にさらされ、正しく性を学べない状況にある。「恥ずかしい」「逆に興味を刺激してしまうのでは」と現実から目を背けてきた大人の責任は大きいが、その大人自身も正しい知識を持たずに成長したという隠れた問題がある。
 正しく性を学ぶことは、人の幸せにつながる。「生徒の要望で講演したこともある。最近は若い子から声が上がっているのがうれしい」と、最後に明るい希望を語った遠見氏。男性を含む参加者たちは終始真剣に聞き入り、突き付けられた課題を受け止めていた。

写真/水の入ったコップで性感染症の実験。中央が遠見氏=エル・ソフィアで